5年 非行防止教室 研究授業1年国語「くじらぐも」
- 公開日
- 2025/10/16
- 更新日
- 2025/10/16
日々のできごと
本日は、毎年警察の方をお招きして実施している、5年生対象の非行防止教室がありました。
お話してくださるのが警察の方で、かつ、姿勢が悪かったらびしっと注意されることもあって、普段のびのびとしている石小っ子たちも、時おり姿勢を直して、いつも以上に背筋を伸ばしてお話を聞きました(内容のことも考えると、こういう雰囲気作りは大事だと思いました)。
この非行防止教室は、以前は万引き防止と喫煙をはじめ薬物乱用防止に特化していた感じでしたが、時代の流れを取り入れ、ネット、特にSNSとの付き合い方についてもお話してくださいました。
万引きをテーマにしたペープサートをもとに(マンガが欲しかったけどお金がない。心の中の天使と悪魔が戦い、ついつい……。もちろんお店に見つかり、警察を呼ばれ、両親も呼ばれ、特に母は泣きながら……みたいなお話でした)、万引きをしたらダメなのはもちろん、誘われたときに断る勇気を持つように、というお話もありました。
この誘惑の多い時代に、思春期を迎えようとしている5年生にとって、先生方とは違う雰囲気でこういったお話を聞くのはとてもいいことだと感じました。
さて、運動会2日前ですが、1年生で国語の研究授業を持ちました。これも定番の教材『くじらぐも』です。『ぐりとぐら』『そらいろのたね』などで有名な中川李枝子さんの作品。1年生の子どもたちが運動場で体操をしていたら、くじらぐもが空に現れます。子どもたちと先生は、くじらぐもに励まされながらジャンプを繰り返し、やがてみんなもくじらぐもに乗って空を飛び……、というお話。まさにファンタジーそのものです。この非現実感を楽しむというのは、人間の優れた能力だなあとつくづく思います。
子どもたちは、「もっとたかく。もっとたかく。」というくじらぐものセリフを大きな声で言ったり、机を教室の後ろにやってみんなで円を作り、「天まで とどけ、一、ニ、三。」のところで一斉にジャンプをしたり、全身を使って物語の世界を楽しんでいました。
授業を見終わって、高学年の先生と「ほんとに1年生はかわいいねえ」としみじみと。私も担任時代、ほぼ高学年ばかり担任していましたから深く共感します。確かに上記のような非行防止教室が必要になったり、思春期に入って人間関係も複雑化していったりする一方で、大人と同じような深い話ができるようになるのも高学年を担任する醍醐味で、いずれにせよ、子どもたちのそれぞれの発達段階の違いと、それらが混じり合いながら進められる小学校教育というのは実に面白いものだとつくづく思いました。
校長 柏