叱る時こそ伸ばすチャンス その16

叱る時こそ伸ばすチャンス その16

【信頼失う「あとでね」…】

 今日は、朝から一日出張で、学校にいなかったので、久しぶりに「伸ばすチャンス」を書きます。

 子どもの要求をはぐらかす大人の言葉に、「あとでね」があります。これは、現在はその要求を満たしてやれないけれど、あとで満たしてやれるような期待感を与えておいて、子どもが忘れるのを待つという作戦ですね。じつは、こうした「ごまかし」を何度も重ねていると、子どもが自立するために必要な力が育つのを妨げてしまう恐れがあると言われています。

 大人が子どもの要求を、「あとでね」とかわしてしまうことは、子どもにとっては、自分の要求が「なぜいいのか」あるいは、「なぜ悪いのか」と、論理的に考える機会を奪ってしまうことになります。なぜ、親が自分の要求に応えられないのかを考えるチャンスを失うばかりか、子どもは自分の頭で考えて、いいか悪いかを判断することができないようになってしまいます。「あとでね」は、その場の対立を回避する一見うまいやり方ですが、子どもと一時的に対立しても、ダメな理由を時間をかけて説明してあげる方が、長い目で見ると子どものためになります。子どもが自分の頭で考えたり、判断する力を育ててやってこそ、一人歩きできる子どもに育つのです。

 それでも忙しくて、「あとでね」と言ってしまったら、必ず後で実現できるように心がけて欲しいと思います。

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