叱る時こそ伸ばすチャンス その18


【悪い言葉はあまり叱らない…】

 今日は、卒業式のリハーサルがありました。当日と同じように10時から始めました。私は、式辞の中で、6年生の子どもたちに歌をプレゼントしました。密かに練習をたくさんしてきたのですが、間違えてしまいました。6年生も5年生も、とっても素晴らしい態度で練習に臨むことができていました。5年生は、長い時間黙って座っていなければならないので、疲れることと思いますが、とっても立派でしたよ。本番もよろしくお願いしますね。
 今日はリハーサルがあったこともありますが、出張があり、取材ができないので、伸ばすチャンスシリーズを書きます。その10までの予定でしたが、18までいけたことをうれしく思います。


 「クソッタレ」などという言葉を我が子から聞かされたら、たいていの親は眉をひそめ、できることならやめさせたいと思うでしょう。悪い言葉をやめさせるにはどうしたらいいのでしょうか。

 実は、私たち大人もそういう時期を通ってきています。その昔、「8時だよ、全員集合」という番組が流行っていた頃、PTAの見せたくない番組1位になっていました。品のない言葉が、子どもたちに悪影響を及ぼすと考えられていたからです。

 言葉というものは、対人関係やその場の状況によって、どんどん広がりを見せていきます。「よい言葉」だけが言葉ではなく、様々な場面から、子どもたちは言葉を学んでいくのです。子どもには、子どもの世界があり、そうした世界を子どもなりに大切にしています。そういう状況を無視して、大人が有無を言わずに、子どもの言葉を全否定することは、子どもの社会に介入し、子どもの世界を狭めてしまう危険性もあります。

 だからと言って、大人がわざわざ汚い言葉や乱暴な言葉を教えるなどということは考えられません。成長とともに、子どもは自然と正しい言葉を覚えていくものです。あまり神経質にならずに、親は親で普通の言葉で対応していればいいと思います。

 強く否定して、無理やりやめさせようとはせずに、「お母さんは、その言葉はよくないと思うなあ。」くらいに、あくまでも大人として、一人称の感想を伝える程度にとどめておいてはいかがでしょうか。子どもの世界を尊重した上で、大人の考えを示すことで、子どもはだんだん大人の世界に近づいていくのではないでしょうか。

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