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『中学生に「自由」は早すぎる』と言われ続け、闘い続けた生徒(子ども)から生徒(子ども)・先生達(大人)に送る言葉。

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今年度最後の修了式。生徒会が司会・進行。最後はなんと現在の高校1年生が最後を飾りました(まあこんな学校はないと思いますが、最高だと思っています)。
今の高校1年生は、1年生の時は「固定担任」、2年生から「全員担任になり、学校をリ・デザイン」、3年生の時は「学校をイノベーションし、学校運営を始めて委ねられた」学年。一番苦しんだ学年でもあります。
この生徒はいつも寡黙でした。でも言葉になかなか表せずに、校長室に涙ながらに何度も来ました。よく保護者の方にお叱りを受けます。可哀想だと。なぜつらい経験をさせるのかと・・。でも、教育の目的は何でしょう。「みんな仲良くしましょうね」「一人ぼっちはダメ」「心を一つに」「団結だ」。これらに何の価値があるのでしょうか。結局は思考停止にさせ、この理不尽な社会にのっかり、またこの理不尽な社会をつくっているのは自分なんだと気づくこともできずに、他人のせいにして歩んでいく人生を学校が作り出しているのです。
教育の目的は、理不尽な社会を変える人をつくる事・・そして闘う武器を与えてやる事ではないでしょうか・・。

こう語り始めました・・・。
『去年この学校を卒業して、色んな経験をさせてもらったり色んな人と出会わせてもらいました。』

そして話は続きます・・。
『日曜日に大坪さんに話してほしいと言われて、何話そうかなってずっと考えてたんですけど、私の3年生の時の話をしようと思います。まず、今いる先生や、もしかしたら皆の中にも知ってる人いるかもしれないけど、まだ北中ラボがなかった時から授業を受けてません。教室に行くのが怖くて行ってませんでした。でも、テストで低い点を取ったことはありません。
皆、逃げていいんです。人間が記憶したものをすぐ忘れてしまうのと一緒です。人間がすぐ忘れてしまうのには理由があります。それは全部覚えていたら、脳がパンクしてしまうからです。嫌なこと、苦しいこと、全部溜め込んでたら自分じゃなくなります。だから苦しい時、辛い時は逃げてください。勉強は出来なくていいです。敬語も喋れなくていいです。『相手を尊重して理解すること』の方がよっぽど大事です。敬語なんてそのうち喋れるようになります。私も中学生の時、敬語なんて喋れませんでした。なんで喋らなあかんのとも思ってました。何も不安にならなくて大丈夫です。今できることをやってください。
3年生の時修学旅行委員に入っていて、何をやっても批判や文句を言われていました。何回も辞めたいって思ったし何回も泣きました。皆に「文句言うんやったらやってーや」って当たったこともあります。自分は当事者になっていて、周りが当事者にならなかったからしんどかったんです。でも、修学旅行委員8人にしかしていない経験は、自分たちだけの財産になっています。皆の学年でも探究旅行委員があったり、生徒会があります。生徒会や委員会だけでなく、皆で協力してください。先ほど生徒会が月1で自由に生徒会に参加できるようにすると言っていましたが、どんどん参加してください。文句言うくらいなら自分で決めればいい。
次に来る校長先生がどんな人か分からないけど、自分の納得いくまで、相手に賛同したらダメです。納得いくまで「なんで?」を続けてください。
今この学校は色々変えて行って、他の学校に比べたら少し進んでいるかもしれない。皆、当事者にならなあかんって言われてると思うけど、本当に当事者にならないと、他の学校がどんどん北中に追いついてきて、そのうち抜かされてしまいます。当事者になることが難しいことは分かってます。でも、当事者にならないとダメです。
最後に私から皆にお願いがあります。頑張ってる人を馬鹿にしたり批判したりしないでください。理解しようとしてあげてください。文句言うくらいなら一緒に考えてあげてください。もしこの中でイジメをしてる人がいたら、そんなのしょうもないからすぐ辞めてください。
緊張してて、何言ってるか分からんかったかもしれないけど、最後まで聞いてくれてありがとうございました。』

僕は彼女をリスペクトします。そして、そんな事を受け入れてくれている北豊島中学校の生徒の事を誇りに思いますし、大好きでした。これからも北豊島中学校の子どもたちの事・・よろしくお願いいたします。
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