「節分」 〜その2〜
- 公開日
- 2023/02/04
- 更新日
- 2023/02/04
お知らせ
ところで、「鬼」は実在したのでしょうか。調べてみましたが、諸説様々ですね。そんな中、こんな記事を。
『時代とともに変化してきた「鬼」の概念
「鬼に金棒」「鬼の目にも涙」などのことわざから「鬼教官」「鬼ころし」、大盛りの最上級「鬼盛り」まで、鬼にまつわる日本語は枚挙にいとまがない。令和の世に一大ブームを巻き起こしているあの大人気コミックも「鬼退治」の話だ。こんなに愛されている存在にもかかわらず、赤ら顔でツノの生えた暴れん坊という典型的なイメージのほかには鬼の素性について意識することは意外と少ない。
鬼の由来がイメージしづらいのは、鬼という概念が時代とともに変化してきたからでしょう。鬼が誕生したのは平安時代で、その語源は『隠(オヌ)』、つまり目に見えない存在を指す言葉でした。中国から伝わった霊魂を表す「鬼」という漢字は後から当てられたものです。当時の鬼は人間の目には見えないにもかかわらず、人間を襲い、切り刻んで食べてしまう恐ろしい存在として語られていました。それだけでなく、人々を脅かす災害や、現代で言えば新型コロナウイルスのような疫病も鬼と呼ばれていたようです。
現代に通じる鬼のイメージが確立したのは、鎌倉時代から室町時代にかけて、武士の世の中でのことです。京都の大江山に住まう鬼の頭目・酒呑童子を源頼光が退治した逸話に代表されるように、鬼は権力に従わない反逆者、まつろわぬ民を象徴する存在として語られるようになったのです。こうして、権力者に都合のいい悪者としての鬼のイメージが出来上がりました。
それはやはり、鬼が反人間的・反社会的な存在でありながら、人間そのものの写し鏡でもあるからでしょう。鬼の反社会的な面を象徴しているのが、人間を殺すだけでなく喰ってしまうという行動です。人間社会のモラルを完全に逸脱していますよね。しかし一方で、人間社会の中にも完璧な善人というものは存在しません。行動に移すかどうかはともかく、モラルからはみ出した『鬼』の部分を誰しも心の中に持っているんですよ。今だって、新型コロナウイルスに感染してしまった人を責め立てる残念な風潮がありますよね。目に見えないウイルスが恐ろしいのはわかりますが、果たして“鬼”はどちらでしょうか?」
「人々を脅かす災害や、現代で言えば新型コロナウイルスのような疫病も鬼」「今だって、新型コロナウイルスに感染してしまった人を責め立てる残念な風潮がありますよね。目に見えないウイルスが恐ろしいのはわかりますが、果たして“鬼”はどちらでしょうか?」「権力者に都合のいい悪者としての鬼のイメージ」。
なるほど。とてもよくわかりますね。「善と悪に分けて徹底的に悪を叩き潰す構造(ただし、叩きやすい相手だけ)」「支配者(権力者)に都合のいいように「悪」を作り出す構造」。今の社会構造が透けて見える感じですね。
http://hotozero.com/column/bukkyo-u_oni/
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給食の時にもこんな視点からメッセージを出していただければ、学びに繋がりますね。