「節分」 〜その1〜
- 公開日
- 2023/02/04
- 更新日
- 2023/02/04
お知らせ
昨日は「節分」。「鬼は外、福は内」と。まあこれも、日本の「あたり前」。そして「鬼」を題材にした作品はたくさんありますが、有名なのはやはり「桃太郎」でしょうか・・。それまではそんなふうに考えたこともありませんでしたが、2013年に広告で賞をとった作品を見てから「なるほど・・」と思うようになりました。作品は「僕のお父さんは・・」。
『・テーマは「しあわせ」
日本新聞協会広告委員会が「しあわせ」をテーマに実施した「新聞広告クリエーティブコンテスト」。1091作品の応募の中から栄えある最優秀賞に輝いたのは、「ボクのお父さんは、桃太郎というやつに殺されました」と言っている鬼の子どもを描いた作品。鬼の子供の泣きそうな顔と子どもの文字に、思わず胸がギュッとなってしまう。
・「めでたし、めでたし?」
作品の名前は「めでたし、めでたし?」。作者は「ある人にとってしあわせと感じることでも、別の人からみればそう思えないことがある。違う視点でその対象を捉えるかによって、しあわせは変わるものだと考えました」とコメント。確かに桃太郎の話では「めでたし、めでたし」でも、その後の時代や違った人からは決して「めでたし、めでたし」ではないかもしれない。
・エッジの効いた作品
審査員からも「読み手の心に小石を投げるような作品」や「逆からの視点で幸せとは何かを考えさせる発想」「新聞協会が選ぶにふさわしい、エッジの効いた作品」と高く評価されている。
よく知っている物語も、違う視点から考えればまったく違った見方ができる。そう、主人公側の視点がすべてではないのだ。それは実際の生活にも同じ事がいえる。
お話は「めでたし、めでたし」で終わるが、現実はそこでは終わらない。物語のあともずっと時間が続いて行くのだ。この広告は見る人の心に疑問を残す、グランプリにふさわしい作品といえるだろう。
参照元: 2013年度「新聞広告クリエーティブコンテスト」結果発表』
https://rocketnews24.com/2013/12/30/397368/
<記事・画像>
物事を違う角度から見れば、見る風景は一変する。そんなことに気づかせて作品との出会いでした。