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北中日記

『これからの男の子たちへ』

公開日
2020/11/16
更新日
2020/11/16

お知らせ

この題は太田啓子弁護士(大月書店提供)が出版された本の題名です。弁護士ドットコムニュースのインタビューを一部紹介します。
『たとえば、たまにしか会わない親族が、泣いている長男に対して「ほらほら、男の子でしょ!」とあやす姿に、太田弁護士は「うわあ……」と思ったという。女の子だったら言われないさまざまな言葉に、ジェンダーバイアス(男女の役割について固定観念を持つこと)が入り込んでいることに気づいた。』『子どもが保育園に通っていたころに聞いた、同世代のママ友の言葉に背筋が凍った。そのママ友には男女3人の子どもがいたが、教育費の高さについて嘆いていた際、こう言ったのだ。「ほんとに子どもってお金がかかるよねー。うちはもうお兄ちゃんに集中するわ。妹までまわしきれない」』など。でも、太田弁護士はこの本を書いたきっかけについてこのように言っておられます。『2人の男の子を育てるにあたり、「女の子の子育てとは違う」と感じてきたという。男の子は知らず知らずのうちに、「こういう遊びが好き」といった「男の子らしさ」を周囲から押し付けられているのではないか』と。つまり、ジェンダーバイアスの裏で、男の子が犯罪を起こしてしまうケースがあると。
たとえば、国民的アニメである『ドラえもん』にもそうした表現はあるという。『「からだねん土」というひみつ道具が登場したことがありました。ねん土を体にくっつけると、肉体化するというもので、のび太がマッチョになったり、スネ夫が足を長くして喜んだりしているところに、しずかちゃんが来て、「前から一度、鼻を高くしたいと思っていたの」というのです。そうしたら、のび太が「今のままで十分かわいいよ」と言ったあとに、「それよりもっとグラマーに…」みたいなことを言うんですよ。セクハラでしょ?」』。
しずかちゃんといえば、これまでもたびたび、お風呂に入っているところをのび太にのぞかれるシーンが問題視されてきた。『でも、しずかちゃんがだいたい軽く受け流して終わるわけです。セクハラに対して、「もう、エッチ!」とふくれて終わるという様式ができてしまっている。これはセクハラを「その程度の、冗談として受け流してもらえること」と矮小化して認識させる描き方だと思います。すでにセクハラや性暴力についてよくわかっている人が見るわけではなく、子どもに見せるものとして作られているものですから、こういう描き方は気になります』。
また、ご自身の事でも・・『「小学生のときはなぜ、下着と同じ面積しか隠れないブルマーを女子だけ履かなければならないのか、すごく嫌でした。水着への着替えが男女同室だったり、6年生になっているのに身体測定のときにパンツ1枚で並ばされている場に男性教師がいるとか、性的尊厳をガサツに扱うことは本質的に人間に対して無礼だという思いが、誰に教えられたわけでもなくありました」』。
ジェンダー・バイアスを克服するという事は、結局は『自分が自分らしく生きていく事が出来る社会をつくっていく事』『一人ひとりの人権を守る事』なんだと改めて感じました。
*画像はEテレ「噂の保護者会」。9月26日(土)に放送された「もやもやしない?女らしさ男らしさ」HPより。




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