叱る時こそ伸ばすチャンス その4
- 公開日
- 2020/11/26
- 更新日
- 2020/11/26
日々のできごと
【時には背伸びを…】
日本では、江戸時代まで、「元服」がありました。小学6年生から中学生くらいの年齢のときに、髪型や服装などを大人と同じものに変え、家族や社会から一人前に扱われるという儀式でした。現代では、当時よりも成長が早くなっていると言われるものの、まだまだ子ども扱いで、ひどい場合には大学生になっても、子ども扱いをされる場合があります。当時の元服による自覚はそうとうなものがあったと推察します。人は、与えられた新たな役目で、気持ちや態度が変わることがあります。
子どもは本来大人と比較して、能力的に劣ります。大人に対して、羨望の意識があったり、劣等感を持ったり、無意識の中でしていると思います。そういう意識がバネになり、追いつこうとがんばる場面もあります。一見無謀とも言える子どもの背伸びを一概に否定することはいかがなものかと考えます。「お前にはまだ無理や。」という言葉は、子どもの意欲を下げ、自尊心を傷つけられる場合があるかもしれません。「失敗は成功の母」です。最初から、「無理だ。」と取り上げてしまうことは、子どもの伸びるチャンスを摘んでしまうことになります。
子どもなりに挑戦してがんばったことは、できがよくなくても、「よくやった。」とほめてやれば、意欲が一層高まるはずです。時には、「ジャンプの課題」とも言える背伸びを許すことが、子どもを伸ばすチャンスになると考えます。けん玉に熱心に取り組む子どもたちを見て、私は、難しい技を敢えて見せることが、やる気につながる場合があるのだと確信しています。
今日から個人懇談が始まりました。寒い中、ご来校いただき、ありがとうございました。
個人懇談も、子どもたちの意欲を高めるひとつのチャンスと考えます。2学期末へ、そして3学期へつながる言葉かけをご家庭でもよろしくお願いいたします。