収穫の秋 それから、ピンを探して
- 公開日
- 2024/09/30
- 更新日
- 2024/10/03
日々のできごと
地域の田んぼをお借りして、5年生が育ててきた稲の収穫を行いました。
自然学舎及びその準備などもあり、なかなか時間が取れなかったこともあって、収穫が後ろにずれ込んでしまった分、すずめの宴会が開かれてしまった感じではありましたが、みんなで力を合わせて、のこぎり鎌を使って手作業で稲刈りの作業を行いました。
刈った稲を束にして、稲架(はさ)にかけて、2週間ほど干します。その間にお米は乾燥し、長期保存が可能になり、また栄養価も高くなるとのこと。昔からの知恵はすごいですね。
できたお米で行う調理実習が今から楽しみです。
さて、下の写真は防犯ブザー。今どきの小学生必携のものですが、ふとした時に誤発報してしまうことがあります。
今朝、門で子どもたちを迎えていると、防犯ブザーの音が少しずつ近づいて来ます。(異常事態ではないことを確認して)どうしたのと聞くと、女の子が防犯ブザーの音が出るところを、小さな手で必死に押さえています。
「うっかり引っ掛けてしまって、ピンが抜けて、たぶん道路のみぞに落ちました。それが見つからなくて困っています」とのこと。
私の大きな手ならなんとか音は小さくなるのでそれを受け取り、私と、スクールガードリーダーさんと、居合わせた保護者の方と、溝のあたりを探しましたが、ピンの部分は見つかりません。
防犯ブザーは鳴り続けています。
電池を抜けばいいのですが、小さな小さなネジで止まっています。簡単に止められないから防犯ブザーなのですが、それが裏目に出ています。
スクールガードリーダーさんが、どこからか、長いアンテナみたいなものを持ってきてくれて、それを穴に差し込むと、ブザーは止まりました。
ほっ。
でも、とてもかさばるし、そもそも少しでも角度が悪いと、またけたたましくブザーが鳴ります。防犯ブザーですからね。その役目をただ忠実に果たしてくれています。とはいえ、真面目すぎるのもいかがなものかと思うほどです。
困った!と思いましたが、ふと見ると、その子の服の紐のところに、何かついています。ほんとに奇跡的なくらい微妙な引っかかり方で、防犯ブザーのピンがそこにありました。それは本人が、落としたと認識するくらいの絶妙な引っかかり方でした。
アンテナを抜くやいなや、待ってましたとばかりに、また忠実に仕事に励む防犯ブザーにその部品を差し込むと、無事に平穏な朝がやってきました。よかった。
私とスクールガードリーダーさんと、居合わせた保護者の方と、もちろん本人と、共通の敵に立ち向かって倒した時のような爽快感を共有した朝の風景でありました。
校長 柏