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子どもたちの日々のようすをお伝えしています

  • 【5年米づくり】田植え、それから2年 公園めぐり(水月公園)

    公開日
    2025/06/02
    更新日
    2025/06/02

    日々のできごと

     5年生の米づくりは、いよいよ田植え。6月に入りましたが、さわやかな初夏の空のもと、水を張った田んぼに目印を付けたロープを張り、列になって苗を植えていきます。

     先日、あんなに全身泥だらけになって代かきをしたのに、やはり最初の一歩を踏み出すのには勇気がいるようで、渡された苗の束を持って、みんなこわごわ足を踏み入れていきます。田んぼを提供してくださっている地域のTさんによると、一粒の米が500粒くらいになるとのこと。500倍になるというのは、お米はあらためてすごい作物ですね。


     ロープの目印に合わせて苗を植え、次少しずつ下がっていくことで全面に植えていきます。一回につき、5本ずつぐらいの苗を植えるのですが、あとで浮いてこないように、かつ水に沈んでしまわないように植えるのは簡単ではありません。それを泥に足を取られながら、かつ前かがみでするわけですから、なかなか大変です。子どもたちは慣れない手つきでよく頑張っていました。


     見学の子にTさんが田んぼの水を入れた飼育ケースを見せてくれました。「この田んぼは農薬を使わないから、ホウネンエビがたくさんいるんだよ」とのこと。飼育ケースの中には、何匹ものホウネンエビが体を波打たせて泳いでいます。

     私は田んぼに囲まれた地域で育ちましたので、ホウネンエビはよく知っています。田んぼの中は、まるでカンブリア紀のような不思議な生き物がたくさんいるのですが、カブトエビとならんでよく見る不思議な形の生き物です。このホウネンエビがたくさんいる年は、文字通り豊年になると言われています。


     お米という漢字は、よく見ると「八十八」の組み合わせでできています。それはお米ができるまでに88の手間がかかるからだとよく言います。その少しでも(それも昔ながらの形で)経験させてもらえることはあらためて幸せなことです。秋の収穫が楽しみです。


     さて、同じ時間に、2年生が公園めぐりで水月公園に行くと聞いていましたので、田植えのあと、そのまま水月公園に向かいました。

     池の横の遊具のところでは、いつもそこいるネコが子どもたちに囲まれて、されるがままという感じで撫で回されていました。

      梅林に行くと、地面一面に成熟した梅の実が落ちています。よく見ると、周りにはロープが張られ、「梅の実を取らないでください」の表示が。(収穫したものは、毎年池田市緑のセンターで販売しているそうです)。菖蒲や水仙も花盛りという感じでした。


     水月公園には、附属池田小事件の慰霊碑があるのですが、それを見ながら、事件について説明してくれた子がいました。おそらく家で聞いたのでしょうね。

     あの事件の日、私は石橋小学校の4年生担任でした。突然たくさんのヘリコプターの羽音が聞こえ、なんだなんだと思っていたら、職員集合がかかり……。

     事件後、学校が再開するまで、附属池田小の子がひとり、うちのクラスで過ごしました。クラスには「知っている子が亡くなった」と悲しんでいる子もいました。

     二度と起きてはいけない悲しい事件。忘れてはいけない事件。

     今年も6月8日がやってきます。


     校長 柏