6年人権学習 アイヌについて
- 公開日
- 2026/02/13
- 更新日
- 2026/02/13
日々のできごと
今日は6年生を対象に、アイヌの文化と歴史についての特別授業を持ちました。
6年生は社会科で歴史を学んでいますので、アイヌについては教科書から少し学んでいます。もしかしたら映画にもなった漫画『ゴールデンカムイ』を通して知っているという子も少なくないかもしれません。しかし、大阪で暮らす限り、アイヌの文化や歴史、アイヌの人たちの思いなどに触れる機会は、私たち大人も含めてそれほどありません。
今日はアイヌの女性の方をゲストティーチャーとしてお招きして、アイヌの歴史や文化についてのお話を聞いたり、服や楽器、遊び道具などに触れさせてもらったり、折り紙でアイヌ文様「モレウ(渦巻き模様)」を作ったりしました。
まずアイヌ語でのあいさつから、北海道がどれほど寒いか(何とマイナス38℃を経験されたとか)という話、続いて「『開拓』って何?」という問いからお話は始まりました。
例えば辞書で調べたら「山林・原野などを切り拓いて田畑や居住地・道路をつくること」などと書いてあります。しかし、それは「開拓する側」の視点であって、「開拓される側」の視点ではありません。北海道のさまざまな場所にはアイヌの人たちの暮らしがあって、明治時代に始まった「北海道開拓」の歴史は、アイヌの人たちからすれば「同化政策」のもと、アイヌの言葉や文化、習慣などが奪われてしまったという現実があるということを、静かに話されました。大人でもハッとする話でした。
また、アイヌの「カムイ」という考え方についても話されました。あらゆるものに「カムイ」は宿っている。動物にも植物にも、山や川、火や水、家などあらゆるものに。「カムイ」は人間にとっていいことをするときもあるが、悪いことをするときもある。面白いのが、たとえば牛乳をこぼしたときに「ああ、失敗した」ではなく、「床が牛乳を欲しがっていたんだねえ」と受け取るとのこと。だから、アイヌの文化には「失敗」がないとのことです。あらゆるものをありのままに受け止める。穏やかで豊かな文化なんだなあと思いました。
休憩時間には、アイヌの衣装や楽器、おもちゃなど自由に遊んでいいですよ、と言われ、子どもたちは一斉にそれぞれのもとに。みんな偉かったのは、楽器も衣装も、非常に丁寧に扱っていたことです。これはお話のあと、とてもほめていただきました。
それからアイヌ文様についてのお話を聞き、折り紙で一人ひとり「モレウ」を作りました。型紙をもとに折り紙に印をつけ、切り抜いて開いてみると、一人ひとり違った模様ができあがります。もちろん型紙の置き方で形が変わってくるのですが、これはまさに多様性の象徴のように感じました。そもそもアイヌ文様は、単なる装飾ではなく、アイヌの人々の自然への畏敬の念や、生命のつながりを表現する重要なものだとのことです。
かつて、違う文化を「野蛮」であるとして、「和人」はアイヌの人から文化を奪ってしまった歴史があります。一方、当時の日本は、弱肉強食の欧米列強に不平等条約を押し付けられ、生き残るために「富国強兵」に邁進していた時期でもあります。弱肉強食の連鎖だったのですね。
知ることはとても大事。思いを寄せることはとても大事。知らない、ということは偏見を生みますが、知る、関わる、ということは情を生みます。違う文化に触れたときにどのように関わるか、現代のわれわれも大いに問われます。そういう意味で、とてもいい時間でした。
余談ですが、『ゴールデンカムイ』、面白いですよ。
校長 柏