かげおくり
- 公開日
- 2024/10/09
- 更新日
- 2024/10/09
日々のできごと
夏のはじめのある朝、こうして、小さな女の子の命が、空にきえました。
それから何十年。町には、前よりもいっぱい家がたっています。ちいちゃんが一人でかげおくりをした所は、小さな公園になっています。
青い空の下、今日も、お兄ちゃんやちいちゃんぐらいの子どもたちが、きらきらわらい声を上げて、遊んでいます。
「ちいちゃんのかげおくり」あまんきみこ作(光村図書 国語 3年下)
この作品は、国語の教科書に学年ごとにちりばめられている平和学習の教材のひとつ。
子どもが巻き込まれてしまう戦争の不条理さ、悲惨さを、ラストに現代の平和な町の描写を入れることで対比的に描いている、胸に迫る場面です。
今朝、朝の登校のお迎えを終えて玄関ホールに向かうと、3年生が「かげおくりをしよう!」と言って、手をつないで空を仰いでいました。今朝は雲一つない青空。「かげぼうしがみえたよ」と笑顔で。
1時間目、3年生の教室に行くと、ちょうど上記の場面の学習をしていました。子どもたちの心にどれだけ届いているでしょうか。
ニュースを見るたびに、この世界が平和でないこと、ちいちゃんたちと同じ思いをしている子どもたちが現在進行形でたくさんいることを思い知らされます。
来週は6年生が広島に修学旅行です。子どもたちの未来が平和であるようにと祈らずにはいられません。
校長 柏