2年生 カブトムシの飼育 それから「折り紙博士」
- 公開日
- 2025/04/30
- 更新日
- 2025/04/30
日々のできごと
小学校の先生の仕事内容は多岐にわたります。
20分休みが始まる前に、私が若いころ校長先生だったA先生から声をかけられました。
「これから多目的室で、2年生の各クラスにカブトムシの幼虫を配るからね。」
行ってみると、ちょうどカブトムシの幼虫を育てていた容器をひっくり返しているところで、腐葉土の間から、丸々と太ったカブトムシの幼虫が、コロン、コロンと転がり出ていました。
「これから担任の先生が、みんなに幼虫を見せて回るからね。」とA先生。担任の先生方は、ビニールの手袋をして、幼虫を腐葉土ごとすくいあげて、子どもたちに見せて回ります。
正直、虫が苦手な先生にとってはなかなかのことですが、ここをあえて笑顔で乗り切るのがプロの技です。みなさん、大変良くできました。
「かわい~」と言っている子もいれば、怖がっている子もいます。「おまんじゅうみたい」と言っている子もいました。その表現は実は正解で、大阪ではあまり聞きませんが、地方によっては、カブトムシの幼虫のことを「まんじゅう虫」と呼ぶそうです。
2匹ずつ飼育ケースに分けて、各クラスで飼うことになっています。もう少ししたらさなぎとなり、土の中に部屋を作ります(蛹室といいます)。この蛹室をこわさないことがとても大切で、壊れてしまうと、角がゆがんでしまったり、羽がうまく固まらなかったりというかわいそうなことになります。ですから、これからしばらくは「触りたくても触らない」ということがとても大切です。しっかりと育ててほしいと思います。
さて、本校には折り紙がとても上手な子がいます。上手と言っても生半可な上手ではなくて、大人でも難しいレベルの折り紙を折って見せてくれます。校長室にも、以前彼からもらった作品をいくつか置いています。見た人たちはたいていびっくりします。
今年度になって「新しいものがたくさんあるので、教室まで見に来てください」と声をかけてくれていました。しかしなかなか見に行けていなかったのですが、今日見に行ってみると、まあまたすごい作品がいっぱいでした。かなり複雑な形をした生き物の作品があったので聞いてみると、カンブリア紀最強の生き物「アノマロカリス」とのことでした(写真右下の黄緑色の作品)。
日本の高度経済成長を支えた手先の器用さは、私は折り紙文化の影響が大きいと思っています。難しいものは折れなくても、だれしも「鶴」くらいは折れます。海外の人からすれば、この「鶴」でさえ、ほんとに驚きのようです。
たかが遊び、されど遊びです。
校長 柏